一人っ子でも大丈夫!子供をわがままにしないための秘訣
一人っ子政策は終わり!
「最近、一人っ子の家庭が多いなぁ」と思うことはありませんか?
1人の女性が生涯に何人の子供を産むのかを推計した合計特殊出生率は、1.42(2014年)です。2010年に行われた「結婚と出産に関する全国調査」を見ても、出生子供数2人未満の夫婦が増加していることがわかります。
お隣の中国では、「一人っ子政策」を1979年から30年余り、続けてきました。
昨年、その廃止が決まりましたが、一人っ子政策は、人口の急激な増加を緩和するためにとられた政策です。農村や少数民族といった一部の例外を除き、1組の夫婦の子供は1人に制限されてきました。
皆さんは「小皇帝」という言葉をお聞きになったことがありますか? 一人っ子政策のもと、過保護気味に育てられた子供のことを、中国ではこのように呼ぶそうです。1人の子供に対し、両親とそれぞれの祖父母の合計6人が手厚い保護を与えるという家庭も少なくなかったはず。
「1人しか子供を持てないなら、十分な教育を与え、エリートに育てたい!」という気持ちになっても不思議ではありません。ただ、そのことが、過度に期待されたり、甘やかされたりすることで、子供に悪影響が及んでいるとしたら、残念ですよね。
一人っ子の特徴はプラスになる
一人っ子には、次のような特徴があると言われます。
- わがまま
- おおらか
- ひとり遊びが上手
- 競争心がない
性質には二面性があり、「競争心がない」ということは、「穏やかで、和を好む」と見ることもできます。一人っ子だからこそ、両親を大切にしたり、家族を守る責任感が生まれたり、プラスにはたらくこともたくさんあります。
兄弟がいなくても大丈夫
兄弟がいる・いないに関わらず、子供には、「小皇帝」ではなく、集団の中で自分を上手に表せる子供に育ってほしいですよね。
そのために家庭でできること。それは、家庭でのルール作りです。家庭は小さな社会。そこで決められたルールに従うことで、善悪を学び、学校など社会に出ても、正しくフェアに振るまうことのできる子供が育ちます。
さて、あなたなら、どんなルールを作りますか?
まずは、子供でも理解しやすく、意識しやすいルールを作ることが、継続の秘訣です。
例えば、こんなルールはどうでしょう。
- 相手の目を見て元気にあいさつをする
- 毎日必ず一つ、何かお手伝いをする
- 嘘をつかない
家庭内ルールを決める時に気をつけること
- 子供と一緒にルールを決める。
親の目線で決めたルールを押し付けても、子供の自主性や協調性は育ちません。「仲良く、気持ち良く暮らすために、どんなルールがあったらいいかな?」と尋ね、一緒に考えてみましょう。
時には、絵本の中の登場人物の言動から、「良いこと」・「悪いこと」を実例として教えることも効果的です。
- 決めたルールは、親も子供もしっかり守ること。
子供だけに守らせようするのは、フェアじゃありませんよね。親が率先してルールを守る姿を見せれば、子供も自然に真似をするものです。兄弟がいないなら、親子で、どちらがルールをちゃんと守ったか、競争するというやり方もあります。
- 子供の考えを聞くこと。
子供がルールを破ってしまったとき、頭ごなしに怒ってはいませんか? まずは、どうしてそうなったのか、理由を聞くこと。そして、共感を示しつつも、いけないことはいけないと教えましょう。なぜいけないのか、理由を理解させることが大切です。
家族会議は子供が育つチャンス
「一人っ子だと、協調性や自己アピール力が身につかないのが心配…」という方がいらっしゃるかもしれません。
ルール作りの際や、次の日曜日の過ごし方など、ぜひ一度、家族で何かを決めるとき、家族会議を開いてみてください。子供のリーダーシップや、人の意見を聞き、まとめる力をつけるのにおすすめですよ。
今、おかれている環境なかでできることを見つけ、子供の良い面をなるべく伸ばしてあげたいですね。