【小学校受験対策】七田式教室講師が伝授!子供が勉強を嫌がる前に、やる気を引き出す家庭学習の5つのポイント
皆さん、こんにちは。
七田式教室講師の七田一成です。
皆さんのお子さんは、小学校受験の準備をされていますか?
ご家庭によって方針は様々でしょうが、お子さんにより良い環境で学び、成長させるために、小学校受験をお考えの方もいらっしゃると思います。
学校にもよりますが、筆記試験、口答試験、運動、行動観察、指先を使った試験など、入試では、お子さんのさまざまな能力を評価し、入学の合否を決定します。
私立小学校が集中している首都圏だけでなく、その他の道府県でも、小学校受験のための塾が多数存在し、親御さんはお子さんとの相性も考えながら、受験の準備をされていることでしょう。
今回は、小学校受験をする親御さんはもちろん、受験はしないけれど、就学前の教育に関心がある親御さんのために、お子さんのやる気を引き出し、家庭学習を充実させる方法を5つのポイントに絞ってご紹介します。
【ポイント1】子供の“好き”をしっかり把握!まずは学習意欲を高めましょう。
【ポイント2】学習は習慣化が必須!生活の一部に学習時間を組み込みましょう。
【ポイント3】適切なレベルと繰り返しが、レベルアップ&難問解答への近道!
【ポイント4】勉強し続けるお子さんには待ったをかける!モチベーション維持のコツ。
【ポイント5】 できたことをしっかりとほめて集中力アップ!親子の信頼関係を深めましょう
幼児期に家庭学習に取り組むことは、受験の有無に関わらず、お子さんの人生にとってプラスとなります。
ぜひ、お子さんが主体的に学習する環境や良好な親子関係を築いていってください!
【ポイント1】子供の“好き”をしっかり把握!まずは学習意欲を高めましょう。
幼児期の子供の学習意欲を高めることは、一見難しいことのように思えますが、実際は、子供は学ぶことが大好きです。
子供は元々、自分が好きなこと、楽しいと感じることは、自分からどんどん進んでやりたがり、好奇心旺盛ですよね。
子供が興味を持った対象について、もっと見たい、もっと知りたいという気持ちを上手に「学び」へ導いていきましょう。
子供の学習意欲の源は、知ろうとする意欲と今まで知らなかったことを知って感動する心です。好奇心が満たされて、感動する心が、「学び」へのエネルギーに繋がるのです。
そのためには、お子さんが何に興味を持っていて、何が好きなのかをよく観察し、把握する必要があります。
子供が何かを学びたいという気持ちは、普段の生活の中で急に出てくるものです。
七田式教室に通う3歳のお子さんのお母様から、こんなお話を聞きました。
「息子がある日テレビを見ていると、彼の好きなキャラクターが出てきて、たまたま英語を話していたんです。そうすると、息子が『お母さん。僕あのキャラクターとお話ししてみたいから英語を勉強したい!』と言ってきて、その後、英語の取り組みを始めることにしたんです。」
また、別のお母様からは、
「息子は昔から電車が好きで、普段から『僕、将来電車を作る人になりたい!』と言っているんです。私は、『それなら算数のお勉強をしないとね。』と息子に言ったところ、それまで自分から勉強することが少なかった息子が、その日から私を誘って、自ら進んで算数の勉強をし始めたんです。そこから飛躍的に算数の力がつきました。」
このように、ふとした時に、学びへと繋がるお子さんの興味・関心が出てくることがあります。
そのときに、親御さんが子供の気持ちに応え、学びに結びつけていくことができると、子供の学習意欲はどんどん高まっていくでしょう。
小学校受験などの目標が明確で、日頃から取り組みに熱心な親御さんほど、学ばせたいことが先行し、子供に無理やり勉強をさせてしまうケースが多くあります。
子供にとって、“嫌い”という気持ちを持ったまま仕方なく行った学習は、知識を吸収しづらく、いくら時間を費やしても、記憶に残りません。
さらに、お子さんのやる気を引き出せないまま勉強をさせると、勉強嫌いな子供になってしまう可能性が高まります。
一度嫌いになってしまった勉強を、好きにさせることは難しいでしょう。
まずは、好きなことからで構いません。子供が“好き”“楽しい”という感情を持って、取り組めることから始め、学びに繋げていきましょう。
小学校受験に合格することがお子さんの人生のゴールではありませんから、就学前から、『学ぶことは楽しいこと』という意識づけをしていくことで、得意なことも、苦手なことも自ら進んで学ぶことができる子供に成長できます。
子供たちが自ら進んで学ぶことができれば、親の役目はほとんど終わったと言っても過言ではありません。
【ポイント2】学習は習慣化が必須!生活の一部に学習時間を組み込みましょう。
子供のやる気を引き出すことができたら、次はスケジュール管理です。
小学校受験の入試では、さまざまな力が問われるため、学校によっては事前にたくさんの準備が必要なことがありますね。
学習時間を確保するのも、小学校受験の対策として重要なことの一つです。
お子さんが学習したことを確実に身につけ、継続的に学習をするためには、学習を習慣化することが必須となります。
基本的な生活リズムの中に学習時間を組み込み、着替えや歯磨きのように、習慣化することをおすすめします。
一日の中で最も学習内容を吸収できる時間帯は、朝です。
夜の間、睡眠によって学習内容が整理整頓され、記憶として定着します。そして、朝になると、脳は情報が整理された状態にあるので、新たに学習する内容が次々と頭の中に入ってくるのです。
特に早朝は、比較的短時間で中身の濃い学習ができるベストな学習時間と言えます。
しかし、朝になかなか時間が取れないご家庭もあるかもしれません。
その場合は、一日の中で比較的頭の中がリラックスしている状態にある、夕食後か入浴後に学習時間を設けてあげるとよいでしょう。
一日の学習時間は短くても問題ありません。普段の生活リズムに学習時間を組み込み、1日も欠かさない継続性が、優れた能力を定着させます。
週に1回2時間学習するよりも、1日10分~15分、毎日学習に取り組む方が効果的です。
【ポイント3】適切なレベルと繰り返しが、レベルアップ&難問解答への近道!
さて、続いては実際にご家庭で、親御さんが子供に物事を教える時のポイントをお伝えします。
お子さんの能力をしっかりと伸ばすために、ここでは子供に“できる喜び”を伝えることがとても大切です。
いきなりレベルの高い取り組みや問題に挑戦したり、新しい知識を次々に覚えさせようとしたりすると、能力として定着しづらく、成果も出づらくなってしまいます。
お子さんに合ったレベルからスタートし、できることを繰り返しながら、徐々にレベルアップしていくようにしましょう。
今回は、作文の取り組みを例に、徐々にレベルアップする方法をご紹介します。
文字が書けて、短い文も自分で書くことができるお子さんの場合、いきなり試験問題に出るような、200字の文章を書く練習をさせるのは非常に難しいです。
お子さんが作文に挑戦する時には、下記の手順に添って実践してみましょう。
①まずは親御さんが、作文のテーマについて子供にインタビューをして、子供が書きたい情報を把握し、親御さんが文章を書いてあげる。
②インタビューをして書いた親御さんの文章を子供に写して書かせる。
③インタビューをしながら、一緒に文章を書いてあげる。
④インタビューをして、親御さんが文章のキーワードをあげ、そのキーワードを元に子供に簡単な文章を書かせる。
⑤そしてようやくこの段階で、子供自身にテーマに沿った簡単な文章を書かせる。
①~⑤のようなステップを繰り返し行い、少しずつ段階を踏んでいくのです。
この例のように、まずは、焦らず子供にとって易しい取り組みを繰り返しながら、徐々にステップアップして新たなことにチャレンジしていきましょう。
そうすることで、子供達は自信とやる気を持って、新たな学習内容に対する吸収力が高まっていくのです。
【ポイント4】勉強し続けるお子さんには待ったをかける!モチベーション維持のコツ。
子供たちは好きなことや興味があることは、何でも没頭して取り組みます。そして、一つのことを何時間も取り組んでしまうこともあります。
多くの親御さんはその姿を見て、喜んでしまいがちですが、勉強し続けるお子さんをそのままにしておくと、学習意欲がなくなってしまう場合があります。
たとえば、プリント学習において、一度に与えるプリントの枚数が多いと、最初は簡単で楽しくて何枚もする子供でも、内容が難しくなるとその枚数を負担に感じてしまい、プリント学習自体を嫌いになってしまう可能性があります。
プリント学習をする時は、子供が一日10~15分でできる枚数に決めてあげる必要があります。
そして、あらかじめ決められたプリントの枚数を終えた時に、子供が「まだやりたい」と言った時には、「今日はここまでにして、明日またこの続きをしようね。」と言って、親御さんがあえて止めてあげてください。
もし、どうしてもやりたがるときは、他のプリント、たとえば迷路のプリントなどをさせるようにするとよいです。
そうすることで、子供たちには学ぶことに対する意欲が維持され、学習の習慣化に繋がりやすくなるのです。
【ポイント5】 できたことをしっかりとほめて集中力アップ!親子の信頼関係を深めましょう。
最後に重要なポイントをお伝えします。
それは、子供が学習に取り組んだことや、できるようになったことを褒めてあげることです。
褒められることで、子供たちのやる気・自身が大きく向上します。
それだけでなく、良く褒められた子供は、物事に対する集中力もアップします。
集中力の無い子供たちは、自分のすることに自信が無く、急いで物事を処理しないといけないと慌ててしまっていることがあります。
まず、親がゆったりとした気持ちで子供たちに接し、「ゆっくりでいいよ。」「急がなくても大丈夫だよ。」と言葉がけをしてあげましょう。
親のゆったりした気持ちが子供に伝われば、子供も落ち着いて、いろいろなことにじっくり、集中して取り組むことができるようになります。そして、その集中力は小学校受験という大きな舞台でも発揮されます。
また、一度身についた集中力は、年齢が上がっても発揮することができます。
逆を言うと、幼児期に集中力を身につけなければ、年齢が上がってからでは、なかなか身に付けることが難しいのです。
子供たちのやる気、自信、集中力をつけさせるためにも、親御さんが焦らず、子供を信じて、しっかりほめてあげましょう。
以上の5つのポイントが、親御さんがご家庭でできる子供への働きかけになります。
この5つのポイントを押さえていただくだけで、本当に子供の力は伸びていきます。
これから小学校受験に挑む親御さんはもちろん、子供が小学校に入る前に勉強をさせたいとお考えの親御さんは、ぜひ試してみてください。
子供は本当に素晴らしい力を発揮してくれます。
成長途中でなかなか成果が見えなくても、親御さんは根気強く、お子さんを信じて育てていただきたいと思います。
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