認知症は予防できる!脳トレと生活習慣の改善で、認知症予防は万全。気軽にできる、健康寿命を伸ばす方法。
皆さんは、ご自分やご家族の認知症予防のために、何か対策を行っていますか?
日本では、2025年には認知症の高齢者が700万人にも及ぶという推計値を、厚生労働省が示しています。そのため、認知症の予防については、省庁を超えて取り組む国家戦略案が示されています。
日本は、世界的にみても、長寿国であることは間違いありませんが、一方で、介護保険料、多額の医療費負担の問題といったことも起きているのは、読者の皆さんもご存じのとおりです。
そして、近年では、平均寿命の延伸もさることながら、健康寿命をいかに伸ばしていくかということに、国も力を入れています。
なぜ健康寿命が大切かというと、平均寿命と健康寿命の年齢差が拡大すると、医療費や介護給付費を消費する期間が増大することなり、国の財政を圧迫する要因のひとつになるからです。
そこで、現在では、健康寿命を延伸するさまざまな取り組みを官民問わず、あるいは官民一体となって進めています。
本日は、決して他人事ではない、認知症と向き合う方法や、予防方法をご紹介します。
現代の認知症増加の原因は、ライフスタイルの変化
現代において、認知症患者の数が増えてきた原因の一つには、ライフスタイルが大きく変わってきたことがあげられます。
コンピューターやスマートフォンが普及している現代は、24時間型社会ともいわれ、人々のライフスタイルは多様化しています。
また、人間関係の変化によるコミュニケーション不足などといった、脳を使わない生活が原因で、中高年以下の人々も含めた、私たちの脳の退化にも大きな影響を与え続けているといえるでしょう。
不規則な生活や、栄養が偏った食事によって、血圧が高い、コレステロール値が高いといった生活習慣病が認知症の悪化原因として取り上げられることも多くなってきています。
では、私たちは認知症とどのように向き合っていけばよいのでしょうか?
いち早く、予防の一手を!誰でもできる認知症予防方法
残念ながら、現在の医療では、
認知症になってしまうと、治らないといわれています。(新薬の開発が、進行中です)
その一方で、認知症は、予防により防ぐことはできるものとされています。
認知症予防の代表的なものとして、
▼運動
▼食事
▼健康管理
▼認知トレーニング(脳を活性化する知的な活動)
▼社会的なつながりが豊かな生活
などがあります。
適度な運動やバランスのとれた食事によって健康管理を行うことは、認知症予防だけではなく、その他の病気を防ぐことができます。
それに加えて、認知トレーニング(脳トレ)や社会とのつながりを積極的に持つ生活をすることも、認知症予防に効果的なことがわかっています。
認知症予防にピッタリの脳トレで、健康寿命を延ばしましょう
では、認知症予防に効果的な取り組みとは、一体何なのでしょうか?
国立島根大学、および島根県立大学により、認知機能の向上や高齢者のやる気の向上に有効であることが検証された、『七田式いきいき脳開発』の取り組みをご紹介します。
65歳以上のお客様に、週に1回集まっていただき、約40分間で9つの取り組みにチャレンジしていただきました。集まりがない日は、ご自宅で、毎日10分程度でできる、記憶力や計算力、処理能力をアップさせるプリントに取り組んでいただきました。
9つの取り組みは下記のとおりです。
・手指運動
普段行わないような手指の動きに挑戦し、脳に刺激を与えます。
・瞑想、呼吸、イメージ
取り組みの効果を最大限に引き出すため、心身共にリラックスした状態を整えます。
・記憶
七田式教育ならではの記憶トレーニングで、短期記憶の維持や向上をはかります。
・高速処理
制限時間内に、さまざまな問題に取り組みます。物事をスムーズに処理する力を向上させます。
・計算
簡単な計算問題に取り組みます。認知機能の維持を目的としているので、難しすぎない問題を継続的に行うことがポイントです。
・読み書き
詩や論語、古文、近代文などのさまざまな名文を使って、音読や漢字の書き取りをします。
・シルエットパズル
視空間認識力や記憶力、集中力を養います。
・笑いのゲーム
“笑い”は脳にも、体にも効果的に働く薬です。ゲームを通じて、集まった皆さまとの一体感を得て、心から楽しく笑う取り組みです。
・唱歌
音楽は、心と体に働きかけ、活力のある状態にしてくれます。子供のころに歌った懐かしい歌を皆さまで歌います。
以上が『七田式いきいき脳開発』で週に1回行われる、9つの取り組みです。
「また来たいっ!」と思うには、訳があります。『七田式いきいき脳開発』で脳トレを行ったお客様の声
認知症予防のために行われた、脳トレを1年間続けられたお客様の声をご紹介します。
【77歳 女性 Sさん】
1年間、楽しく学ばせていただき、ありがとうございました。
週に一度、教室の皆さんと顔を合わせ、共に学び、語り、そしてゲームをしたり歌ったり、大変楽しい時間を過ごすことができました。
また、家では宿題のデイリープリントに取り組み、毎日の生活にメリハリが出てきたように思います。
我家では、主人と2人でこの講座に参加させていただきましたので、共通の話題も多くなり、以前より会話がふえてきたように思います。疑問点は電子辞書で調べたり、教え合ったりして、何だか学生時代に返った様でした。
学ぶことの楽しさ、大切さを実感したこの1年、お世話になりました方々に感謝し、この経験を生かしながら、今後とも自分らしく学びつづけていきたいと思います。
【66歳 女性 Kさん】
昨年4月、退職を機に田舎暮らしを始めました。畑仕事や花作りをして、のんびり老後を過ごそうと思っていました。しかし、『毎日が日曜日』になってしまうと、なんとなく1日が過ぎ、無為に日々が過ぎていくように思え、不安になっていました。
その頃、Tさんから『七田式いきいき脳開発講座』へのお誘いがあり、渡りに船で参加させてもらいました。週1回、コミュニティーセンターに集まり、色々な課題やゲーム・瞑想などをし、さまざまな人と会え、話すことが楽しく、講座がある日を心待ちするようになりました。参加して1年になりますが、生活の一部として、なくてはならないものになっています。
江戸中期に書かれて、三百年以上にわたり読み継がれてきた、元祖“健康本”ともいわれている、『養生訓』の著者、貝原益軒(かいばら えきけん)という方がいます。
この本で、貝原益軒は、「耳・目・口・体の欲を耐え忍び」「食後は数百歩を静かに歩く」「心は安らかでなくてはならない」といった心身の健康バランスの大切さを説き、ご飯の炊き方や飲酒、食事の注意点、あるいは喫煙、入浴方法、医師の選び方、薬の飲み方といったように、多岐にわたり書かれています。
平均寿命50歳ともいわれる江戸時代に、著者である貝原益軒は、84歳でこの本を書きました。その貝原益軒(かいばら えきけん)の言葉に、次のようなものがあります。
「長生きすれば、楽しみ多く益多し。日々にいまだ知らざることを知り、月々にいまだよくせざることをよくす。」
知らないことを知り、日々の経験に意味を見出すことが大切であると書かれているのです。
効果的な認知症予防には、バランスのとれた食事、適度な運動、社会活動などへの参加を通じた他者とのコミュニケーション、そして、脳を活性化する知的な活動などがあります。
それぞれに、バランスよく取り組むことにより、より健康に快活で、いきいきとしたシニアライフを送ることができることでしょう。
高齢者の方々が、精神的・肉体的にもさまざまな刺激を受けることで、加齢とともに減じていくといわれる能力の維持、向上を目指し、喜びや達成感、充実感を得ながら、日々の生活を送ることはとても大切です。
そして、「今日も●●をしよう」、「どこどこへ行こう」なとど、自身の心の向きが自発的であることが大切です。
すなわち、効果的な認知症予防には、「主体的に行動ができること」と、「継続的に取り組めること」がとても重要なのです。