0歳から教育は始まっている!早期教育のスタートは「言葉がけ」で、できる子に育てよう。
こんにちは、七田式教室講師の七田一成です。
「言葉は0歳から教える」と聞いて驚かれる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
実は、子供は小さい頃の方が、物事に対する吸収力がとても高いのです。だから、幼い頃から言葉を教えることはとても良いことで、幼ければ幼いほど、その効果は高いのです。
しかし、0歳の赤ちゃんを見ていると、「本当に吸収しているのだろうか?」と疑問に思う方も少なくないようです。言葉を教えても、理解していないように見えてしまいます。
でも!本当は「理解できている」ことを言葉や行動で表せないだけなのです。
思い浮かべてください、あなたは、美術館などの大きな声が出せない場所で、少し先の絵を見ている友達に、「ちょっと待ってて」と伝えたいとします。
そのようなとき、どうしますか?
身振り手振りで伝えるのではないでしょうか。
では、両手に荷物を持って、身振り手振りもできないときはどうしますか?
目配せなどの、視線で伝えようとするのではないでしょうか。
0歳の赤ちゃんも同じです。
実は、目配せや行動などのちょっとした動きで、「それ知ってるよ!「わかってるよ!」と伝えてくれているのです。
それでは、どうやって0歳の子供に言葉を教えていけばよいのでしょうか。
誰でも簡単に実践できる!0歳は言葉がけで学ぼう
身の回りのいろいろなものを、指差して教えましょう。
テーブルを指差して「これはテーブルよ」、にんじんを指差して「これはにんじんよ」というように教えます。
教えたいものを指差すのは、赤ちゃんにものを見てもらい、お母さんの言っている言葉とものとを一致させるためです。
効果的な取り組みの1つに「家具めぐり」という取り組みがあります。
あらかじめ、家の中で教えたい言葉を10個程度決め、指差しをして、「これは〇〇よ」と言いながら、赤ちゃんを抱いて家の中をめぐるというものです。
家の中で簡単にできる取り組みなので、ぜひ試してみてください。
また、ものの名前だけでなく、「おいしいね」「眠たいね」などのお母さんの気持ち、「赤よ」「ふわふわ」など、見た目や触った感じについても教えてあげるとよいでしょう。
言葉がけは何と言っても、「お母さんの声」が効果的です。なぜなら、お腹の中にいる時、いつも聞いていた声だからです。
胎児は、妊娠5ヶ月で耳の機能が発達して、周りの声や音も聞こえるようになるといいます。
また、そのころ胎児は、脳の海馬という部分も発達します。海馬は、記憶を司る部分なので、声を「聞いて」、脳で「記憶する」ことが、もうできるのです。だから、お腹の中での声はよく覚えているのです。
聞きなれたお母さんの声で、ひとつずつ指差して教えてあげてくださいね。
一日少しずつできる!脳の仕組みを利用したカードフラッシュ
カードフラッシュとは、絵が描かれたカードを、1枚1秒以下のスピードでめくって見せながら、その絵の名前を読み上げる取り組みです。
カードフラッシュでも、いろいろな言葉を教えることができます。
カードフラッシュを0歳など小さな子におすすめする理由は、脳の仕組みにあります。
人間の脳は右脳と左脳に分かれていて、右脳は「速く」「たくさんのもの」が得意な脳。左脳は「ゆっくりと」「少しずつ」が得意な脳。小さい子は右脳が優位なので、フラッシュカードのように「速く」「たくさんのもの」を見ることが合っているのです。
カードフラッシュは、短い時間で多くの言葉を教えてあげることができる、楽しい取り組みなのです。
また、カードを使って、子供が理解しているかどうかを知ることもできます。2枚のカードを見せて、「○○はどっち?」と聞きます。
そこで、子供の視線に注目すると、お母さんが言った「○○」のカードの方を見ているのがわかります。言葉で「○○!」と答えたり、カードに手を伸ばせたりしなくても、視線で答えることができるのです。
カードフラッシュの取り組みに関しては、下記のリンクに動画を掲載していますので、是非一度、ご覧ください。
0歳からでも効果的!賢い子に育てるなら、絵本の読み聞かせ
絵本の読み聞かせは、賢い子供に育てるための第一歩です。絵本の読み聞かせをすることは、多くの言葉だけでなく、多くの表現にも触れるさせることができます。
小さな頃から、絵本の読み聞かせを行うと、読書の好きな子供になり、将来的に自らすすんで物事を学ぶ子供に育っていきます。
また、絵本には本当に多くの種類があり、テーマによっては人生の教訓や道徳に関しても伝えることができるものもあります。
小さな頃から数々のテーマに触れ、考えさせ、自分自身で教訓を見つけることで、思考力、理解力を育むことができるようになります。
0歳の子供に絵本を読んであげると、「本当に聞いてるのかな?」と心配になることもあるかもしれませんが、何度も言いますが、幼いころは多くのことを吸収する時期なので心配いりません。
0歳から積極的に絵本の読み聞かせをしてあげて、読書が好きな子供に育ててあげましょう。
さて、0歳から言葉を育てるというテーマで、「言葉がけ」、「カードフラッシュ」、「絵本の読みきかせ」を中心にお話を進めてまいりましが、いかがでしたか。
みなさんもお気づきかもしれませんが、0歳の子供に言葉を教えるポイントは「繰り返し」、「大量に」、「入力」してあげることです。今からでも決して遅くはありません。
今回の記事が多くのお母さま、お父さまにとって、少しでも子育てのヒントになれば、幸いです。
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参考文献
「0歳からの子どもの脳の育て方」(中経出版/七田眞著)
「できる子」の親がしている70の習慣(PHP研究所/七田眞著) - カードフラッシュ動画